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「人力経営」という本を書きました。ヒット商品の裏に潜んでいる「人」がテーマです。取材先はダスキン、エゴイスト、野の葡萄、叶匠寿庵、桑野造船の経営リーダー。ユニーク、常識はずれ、そこまでやるのか、とにかく面白い経営です。星雲社刊、735円、新書判。
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2007年01月01日

2007年、生への気づき 

ヒット商品応援団日記No128(毎週2回更新)  2007.1.1.

新年あけましておめでとうございます。ブログを始めて1年5ヶ月、以前在職していた若いスタッフとの早朝勉強会の延長で書き始めたブログだが、3万件近くのアクセスになりました。感謝。昨年は年頭に書いた価値観の衝突・対立による混乱、カオスの時代そのままの一年であった。こんな予測は当たらない方が良いのだが、今年一年、そうした学習&体験を踏まえた一年であって欲しいと願っている。

昨年末、2006年の世相を表す言葉「命」についてふれたが、2007年は「生」という言葉の年であって欲しい。自然であれ、人であれ、「より良く生きる」ニュースが多い年であって欲しい。そうした願いは、ヒット商品のコンセプトにも表れてくると思っている。生命、生き生き、元気、鮮度、シズル感、・・・・こうしたコンセプト世界が中心となる。昨年ニュースとなった「根性だいこん」といったことではなく、生きている感じ、五感で感じるような「何か」に注目が集まる。感じ取る力を失いつつある都市生活者にとって、気づきを喚起する自然体験、体感プログラム、そうした時間の過ごし方に更に注目が集まるということだ。

「生」は、その始まりと終わりが象徴的である。誕生、芽生え、実、種、あるいは地球生命体という大きな視座に立てば、風、水、といったことも生の象徴となる。終わりはと言えば、はかなさ、生き様、散り際といった日本の精神文化につながっていく。いづれにせよ、「生きている感じ」「生き方」、その伝え方といったことが重要なポイントになる。今まで「言葉(=文字)」を使ってコミュニケーションしてきた。文字は便利な道具としてこれからも必要である。しかし、文字によって無くしてしまったものへの気づきが出てくる。音、言葉の響き、といった感応への気づきが高まる。意味や理屈から、感じ取る世界への変化、気づきである。言葉でいうと、マニュアルやメールではなく、口承、詩、歌、といった微妙なニュアンスによって伝わる時代だ。言い古された言葉だが、対話の時代を迎える。

感動というキーワードはスポーツだけでなく、日常の中にも小さな感動が求められていく。「生」によって感が動かされる時代ということだ。たった一言、小さなアクション、ピンポイント、スモールアイディア、こうしたことが重要な時代になる。どれだけ「生きている感じ」を創造できるか、そのアイディア競争となる。大自然ではなく、小自然。森林より、小さな野草。大きな動物より、小さな動物。小さな「生」への気づきが始まる。(続く)

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Posted by ヒット商品応援団 at 08:39│Comments(0)新市場創造
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